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2024年 6月 21日 文理を選択した後に

 

みなさんこんにちは、横浜国立大学経済学部3年生の平井です。

 

夏休みが近づいてきました。オープンキャンパスの季節です!

色々な大学を見て回り、進路を考える時期です。将来やりたい事を考え、大学で学ぶ分野を選択してほしいです。僕は文理を選んだ後の心構えを話します。話そうと思った理由である、経済学部の特徴にも触れます。

 

・学部を選んだあとの話

学部を選択すると、大半の人が文系か理系に決まります。法学部は文系で、理科より社会、数学より国語や英語が重視される。理工学部に決めると社会より理科、国語より数学重視になりますね。

僕は、重要ではなくなった科目でも、興味は失わないで欲しいと思います。

大学受験の受験科目として、必要ではない。これは事実です。しかし、大学合格に必要なくても、授業の履修、社会に出てやりたい事、これを基準にした時に、必要になります。

まず文系を選択した人。現代社会はデータや技術革新で溢れる世界です。「文系だから」数字を毛嫌いする、新技術を理解しなくなる、そういう姿勢で働ける場所は限られます。

現代の経済は沢山の数値で動いています。会社の経営や政府の政策も、現状の把握、施策の効果測定には解析と数学が必要です。文系学部は、人間や、社会の仕組みを言語として学ぶ学問ですが、研究対象の現代社会は技術革新に溢れています。

法曹界に入って、新しい科学技術が裁判の争点になったら、商社や行政、学校に就職して、サービス内容や職場環境に新しいデジタル技術が導入されたら、「僕文系なので数学とかこんな技術わかりません」ではお話にならない、、、可能性があります。

実際に僕の通う経済学部では、経済の歴史を知る。経済と関係の深い法律を学ぶ、社会の制度、政府の経済政策、福祉政策を知る。これは数学抜きで学べますが、経済学部は更に、経済構造を数式モデルにする、制度、政策の効果を数式化して測定する、過去の政策の効果を、データを解析して考察する、といった数学ナシでは出来ないようなアプローチもあります。経済と、国際的な環境問題、エネルギー事情を結び付けることもあります。文理が融合したような学部です。

では理系の人は、社会、政治、経済、法、といった分野を知る必要はあるのでしょうか?
各種メーカーや、金融、技術開発の場でも、文系科目は重要です。

例えば、いくら素晴らしい技術、商品を開発し売り込んでも、売るためには相手の地域に合った提案が必要です。グローバル社会の中で、相手の歴史的背景、地理的条件を全く理解しないまま技術、商品を開発するのは非常に困難です。守るべき法律は沢山あります。特に法律は知らなかったでは済まされないので、要注意です。地理、歴史、法律も重要です。

素晴らしい研究も、その内容を伝え評価を受けるためには、日本語や英語で内容を表現する力が必要です。国語も疎かにしてはいけないです。

 

結論

文系は人間や社会を研究する。研究対象の人間や社会がデジタル化しているので、デジタル技術を理解する姿勢、知識が必要。

理系は自然領域を研究する。研究や技術を発信する相手は人間や社会だから、社会の歴史、経済や法律という構造を理解する姿勢、知識が必要。

「理系/文系だから知らない、わからない」ではこのデジタル・グローバル社会での活躍は難しいです。逆に、「理系/文系だけど、知っている、理解できる」強みを発揮できれば、周りと差をつけることが出来ます。

文系、理系といった区分を障壁にせず、自分の興味を大切にして沢山調べたり知ってほしい、ということでした。

明日は高井先生です。お楽しみに!