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2024年 9月 19日 絞り過ぎるな、併願校
こんにちは! 東進ハイスクール横浜校の荒木です。
最近大西巨人という小説家が書いた作品『神聖喜劇』を読み始めました。
戦前の日本陸軍を舞台に、超人的な記憶力を持つ新兵が軍の理不尽な規範に抗っていく話です。
日本文学の中でもトップレベルの傑作といわれているのですが、文庫本5冊分のボリュームがあるのでなかなか手を出せずにいました。粘り強く読もうと思います。
今回のテーマは併願校の決め方についてです!
受験料がかかる、本命のために勉強時間を確保したい……などなどの理由で、併願校はなるべく少なめに抑えようと考えている方もいるのではないでしょうか。
自分も現役のとき、併願校は2校だけにしていました。理由は特になかったです。なんとなくでした。
しかし、今はこう言いたいと思います。
併願校は、「絞り過ぎてはいけない」です!!!
そもそも併願校を受ける目的はなんでしょうか?
まず第一に、第一志望校に受かる前に合格を確保しておくという点があげられます。これは当たり前だと思います。
しかし、他にも目的はあります。それは第一志望校の前に「入試の雰囲気に慣れておく」ということです。
普段解ける問題も、模試になるとなぜか解けなくなってしまう。こうした経験をしたことがある人はたくさんいると思います。
緊張が高まりすぎてしまうと、人間は普段通りの力を発揮できなくなります。
本番の入試では、当然模試以上の負荷が自分にかかることになります。自分の将来がかかっているわけなので、プレッシャーは大きくなります。
当日入試会場の独特の雰囲気に圧倒されてしまうと、本来の自分の実力が発揮できないまま終わってしまう……事態が起こりえます。これで落ちてしまったら、とてももったいない結果になってしまいます。
これを少しでも防ぐには、「緊張をプラスに変えられる」ようメンタルをコントロールする必要があります。
緊張をすることは、悪いことではありません。問題は、「緊張しすぎる」ことです。
緊張したときに分泌されるノルアドレナリンは、集中力・判断力・思考能力を大幅に向上させる効果があります。
これをうまく活用できれば、本番でよりよいパフォーマンスを発揮できる可能性が高まります。
併願校を受けることで、「一番大事な本番で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、自分の緊張感をどうコントロールすればよいかを把握しておく」ことができます。
併願校の受験は「第一志望校の受験のための、貴重な準備と実践ができる」機会なのです。
余裕を持って臨むことができる試験が一つでもあると、第一志望校の受験のためのロールプレイングを行うことができます。
一番まずいのは、なし崩し的に第一志望校の受験に突入してしまうことです。併願校を絞り過ぎると、「すべての日程が、落とすことはできない超重要な試験」になってしまいます。
そうなってしまうと、リラックスして試験に臨むことは難しいです。
「落ち着いてチャレンジできる、楽な試験」をあえて挟んでおくことは、最終的には第一志望校合格のための大事なステップになるのではないかと思います。
併願校は、ちょっと多いくらいのほうがいい。タイムマシンがあったら、過去の自分自身にもそう伝えたいと思っています。自分にとってよりよい入試計画を、しっかりと立てていきましょう!
次回は峯岸先生です。こうご期待!